法律科目の効率の良い勉強法~憲法・民法・行政法~
こんにちは、こむぎです!
今回は、公務員試験の醍醐味である法律科目に関する、
私の勉強法を紹介します。
タイトルにある通り私の勉強期間は3ヵ月ほどしかなかったので、量の膨大な法律科目をマスターするためには要領よく勉強する必要がありました。
しかし、法律科目は公務員試験では必須科目であり欠かせないものだったので
捨てている分野はひとつもありませんでした。
この記事では、いかに膨大な量を効率よく短期間で覚えるかのコツをお教えします!
法律科目の特徴
ここで一度、法律科目はどのように出題されるか、実際過去問を見てみましょう。
https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/mondairei/mondairei_15.html
(人事院 試験問題例より抜粋)
こちらは、国家一般職の憲法の例題です。
このように、法律科目の問題の特徴は
- 文章がとにかく長い
というところです。
過去問や演習をしている最中に、これらの文章をすべて読んでいては時間の無駄です。
そこで、私が実践していた勉強法はキーワード暗記法でした。
キーワードだけを見て正解を見抜け!
上記の例題に当てはめると、
問題をパッと見て、私は黄色いマーカーで引いた箇所のみしか見ません。
そのうえで、キーワードの組み合わせで正否を判断します。
ア:居住・移転の自由→人身の自由を有する
イ:海外に移住する自由→制限あり
ウ:酒税法の許可制→健康の目的→違反しない
エ:財産権→公法的権利あり
オ:公共のために用いる→私財は含まない
問題を非常に簡潔にまとめると、このようになります。
ウは、酒造法を許可制(免許制)にすることは違反かどうかの裁判に関する判例を問うています。
現在酒造は免許制になっていることからも違反しないことは自明です。
しかし、序論と結末だけ見たら合っているように見えますが、酒造法は酒税の徴収という国の財政目的のために許可制にしているので、過程が違うことでこの選択肢は間違いとなります。
パッと見、すごく正解に近い選択肢に見えますが、判例によっては過程でひっかけてくるものがあるので判別に気を付けるようにしましょう。
エは、財産権=公共の福祉の制限を受けると繋げておけば間違いと一発で分かります。
オは、公共のために用いる=私財も含みうると繋げておけば同様に間違いと分かります。
アは移住の自由=人身の自由を有すること、イは海外移住の自由=公共の福祉の制限を受けること
というキーワードを繋げて覚えることで正解であると判断します。
このように、問題をパッと見て、問題の中にあるキーワードに着目し
イコールで結ぶものは正解、合わないものは不正解と考えると
長い文章を読む手間が一気に省けます。
しかし、当問題のウのようにキーワードは2つではなく3つ以上であることもあるので、それは判例ごとに覚えていきましょう。
法律科目の問題は、判例から出題され毎回出題傾向は同じです。
つまり、1度解けば同じような解き方ができるため、キーワードの組み合わせさえ覚えておけば一発で解けるものが多いです。
キーワード暗記法の使い方
とはいうものの、どのキーワードを選んで覚えればいいのかわからない!と最初はわかりません。
どんな問題でも最初は全文を読む必要があります。
そして、答え合わせの段階で主題と結論を必ず覚えましょう。
憲法や行政法では主題が違法(違憲)なものかどうかで解ける問題も多いので、素早く低要領で覚えていきましょう。
そして中には過程でひっかける問題もあるので、その場合は過程もしっかりキーワードに入れましょう。
キーワード暗記法は効率はいいですが、キーワードだけで覚えてしまうと脳に定着しづらいというデメリットがあります。
そこで、第一のインプットである授業でストーリーやメカニズムを理解しておきましょう。
それでただのインプットは、質の高いインプットに変わります。
そうすることで、キーワードがただの言葉ではなく意味を持った言葉として脳が処理することができます。
上記の酒造法の例をとると、まず第一のインプットの段階で酒造法は国が貴重な税収源である酒税の確保場所とするための許可制であることを理解しておく必要があります。
そのような辻褄が脳内で合っていれば、単純に酒造法→財政目的→違憲でないと覚えるよりもすんなりと頭に入ってきますよね。
よって、この暗記法を活かすためには、
第一のインプットをしっかりと理解しておく→キーワードを見ただけで事情を理解できるようにする
という過程が重要なわけです。
問題数が多く一問あたりが長い法律科目ではこの方法が非常に活きてきます。
是非効率よく勉強していきましょう。
以上が、非常にざっくりですが私が法律科目を勉強する際に注意した点になります。
いずれにしても、最初のインプットは大事です。
なので私は授業などで質の高い理解を得てその後独学で演習をすることを強くお勧めします。